インターネットを使うようになって同じ嗜好の仲間がいる事を実感できる
ようになると、僕は今まで自分ひとりで抱えていた性の嗜好に対する劣
等感や疎外感から徐々にですが解放されるようになっていきました。
それまでは一般的ではない性の嗜好を持ってしまった自分に大きな負い
目を感じながら生きてきたのですが、仲間を得ることによって感じる事の
できる「僕だけじゃないんだ」という安心感が永らく僕を苦しめてきた 「誰
にも言えない」という重圧を取り払ってくれたのです。
さすがに一般生活で「僕はスカトロです♪」と公言できるワケではありま
せんが、 たとえネット上であっても本音が言える場所を見つけ出せたと
いう事実は僕にとってとても大きな出来事でした。
僕に伸し掛っていた 「誰にも言えない」 という重圧は、もしそれを世間に
知られてしまったら奇異の目で見られるんじゃないだろうかとか迫害され
るのではないだろうかという恐怖心から感じている部分がほとんどだった
のですが、それ以外にも「もしかしたらまだ自分はノーマルに戻れるのか
もしれない」という感情から世間に対して「うんこに興味のない人間」を装
うため「誰にも言えな」くなっていたという一面もあったのです。
誰かにうんこに興味があると言ってしまうともう元には戻れないという恐怖
心があったんですよね。まだどこかで自分は完全なスカトロじゃないと信じ
たかったんだと思います。
一般生活ではノーマルを装ってネットの世界では本音を語る。今でも基本
的にはこれで変わらないのですが、 当時の僕はプレイの実体験が無かっ
たので、僕の中でのバランスとしてはかなりノーマル寄りの位置に自分を
置いていました。
しかし、残酷な現実が僕を追い込んでいきます。その当時の僕は「結婚・
出産・育児という一般的な幸せを手に入れるためには少なくとも30代前
半までに結婚していなければならない」という自分なりの人生設計を持っ
ていたのですが、それに合わせるためには 「うんこ」 だなんて言っている
暇はなく今すぐにでも相手を見つけなければならない状況だったのです。
30歳目前という年齢も僕を焦らせました。
そして僕は奈々ちゃんにあっさりと振られてしまうのです。年齢的にも一
般的な幸せを懸けてのラストチャンスと位置づけていた勝負にあっさりと
負けてしまった僕は、 無理にノーマルに寄せていた反動からそのおよそ
逆ベクトルに位置するであろう「うんこ」に向かって歩み始めるのです。振
られた直後に風俗でのうんこを初体験します。 たぶんヤケクソになってい
たのでしょう。でも、いま冷静に思えば精通がトイレ覗きの夢だったり初オ
ナニーが森下優子のうんこグラビアだったという 「うんこ道」 を歩んできた
僕にとっては逆にその方が自然な流れだったのかもしれません。
一般的な幸せを諦めた僕は「うんこ道」を再び邁進する事になるのです。
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