僕が人生で一番最初に洋式トイレを使ったのは、確か4~5才ころに入院した
病院のトイレが最初だったような気がします。当時身体の弱かった僕は外出
する機会なんてそれこそ通院くらいしかなかったので、自宅が和式トイレだっ
た僕には洋式便器に座るチャンスが全くといっていいほど無かった訳です。
今から30年以上前の田舎での話なので、洋式便器を置いている施設も今より
全然少なかったんですよ。

何かに座ったままうんこをするという行為に、なにかゾクゾクとした興奮を覚えた
記憶があります。普段とは違った体勢でうんこをする事に単純に興奮しただけなん
ですが、しゃがむ以外にうんこの仕方がある事にカルチャーショックを受けました。

しかし普段は実家の和式トイレでうんこをする毎日。思春期を迎えるまでを田舎で
暮らしたので、洋式便器に座る事なんて年に数回あるかないか。いつしか和式トイレ
より洋式トイレの方が文化的なんじゃないかという勘違いまでしてしまいました。

一番の要因は「和式トイレは野ぐそと同じ格好」という思い込みでした。
する場所が違うだけで結局してる格好は野ぐそと一緒じゃん・・・って。
出てくるところも出したものも覗かれてしまえば丸見えの和式。一方洋式は例え
覗かれたとしても見えるのは座っている姿だけで出るところも出したものも見えない。
中学生くらいになると中国の扉の無い丸見えトイレの事も知っていたので、「アジアって
野蛮」って思っちゃったんですよ。日本を含めてアジア全体に原始的だというイメージを
持ってしまった訳です。無知というのは恐ろしいものです。

そんなイメージを持ってしまったしゃがむ文化のアジアに対し、欧米諸国の座って用を
足すという文化がスマートに見えてしまったんですね。洋画や洋楽がオシャレなものと
してどんどん輸入されていた時代だったというもの影響があるのかもしれません。

「原始的な和式トイレ」「文化的な洋式トイレ」今となってはくだらない話ですが、当時の
僕が持っていたイメージとはこういうものでした。和式ってダサいな・・・って。

しかし、直後に和式トイレが大好きになります。
そして、洋式なんてケッ!って思うようになります。

長くなるので理由は次回に。